都市ガス機器プロダクトガイド Ver.2.0
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都市ガス(高圧から中圧)都市ガスの供給システム高圧導管熱 量調 整気 化付 臭37現在、日本で消費されている天然ガスのほとんどは海外から輸入されたLNG海外で生産されたLNGは専用タンカーで輸入され、LNG基地で受け入れ・気経て工場やビル、一般家庭などに届けられます。LNG受入基地と導管がつながっていない一部の地域には、ローリー車や貨車世界最大級の23万㎘のタンクには、約33万戸の家庭の1年分の使用量が入ります。大きさは大阪城の天守閣が土台ごと入ってしまうほどです。LNGはマイナス162℃の液体のまま貯蔵されるため、タンクの内側は、超低温に耐えられる特殊合金が使われています。液化して運ばれたLNG(液化天然ガス)は、LNGタンクへ貯蔵後、気化されて熱量の調整を行い、特定の臭いを付けて都市ガスとなります。液体から気体へ変化させます。(出典:ガスエネルギー新聞 2019年7月15日号)天然ガスにLPGを加え、所定の熱量に調整します。万一ガス漏れが発生した場合でも、感知しやすいように臭いを付けます。ガバナーは圧力を調整する装置です。ガバナーステーションの中には、高圧ガバナーが設置され、中圧まで圧力を低下させます。都市ガスが届くまで● 都市ガスが届くまでの供給システムLNGタンカー採掘された天然ガスはマイナス162℃のLNGとなって産出国から主に7〜30日(サハリンからは2〜3日)かけて日本の運ばれます。都市ガスの製造過程都市ガスができるまで都市ガスの供給システム輸 送豆知識LNGタンクタンクローリー導管が整備されていない地域には、LNGタンクローリーで天然ガスを供給します。備蓄・気化ポイントガバナーステーション日本のLNG輸入量年間約8000万トンを輸入!2018年度に日本が輸入したLNGの輸入量は8055万トン。ピークの8907万トン(14年度)から減少傾向にあるが、東日本大震災による原発の停止で輸入量が急増した11年度以降は8000万トン台を超える高水準が続いています。2018年の輸入相手国は18か国であり、最大の輸入相手国は豪州で2944万トンと輸入量全体の36%を占めています。LNG気化器気化の方法は、マイナス162℃のLNGが流れるパイプに海水をかけて気体に戻します。

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